Life improvement

生活改善のノウハウを収集

勉強とスポーツの共通点は「セルフケア」

最近、「独学大全」という本を読んでいます。

 

独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法

独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法

  • 作者:読書猿
  • 発売日: 2020/09/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

独学に関するノウハウを読んでいたら、

「もしかして、これって勉強だけじゃなくて、スポーツのトレーニングにも通用する方法なんじゃないかな?」

と思えてきました。

 

結局、何らかの方法で自己管理を行い、やるべきことを淡々とやっていく、という行動は、勉強や仕事、スポーツのトレーニングでも同じですね。

なので、本書はスポーツのトレーニングで行き詰っている人が読んでも、うまいこと突破口が見つかるかもしれません。

是非、勉強している人だけでなく、体を鍛えているスポーツマンにも本書を読んでもらいたいですね。

そして、読んだ人が勉強と運動の共通点~役に立った内容を公開して、みんなで共有して欲しいと思いました。

 

 

目次

無知くんと親父さんの対話0 無知をどうにかしたいんです


序文 学ぶことをあきらめられなかったすべての人へ


本書の構成と取説


第1部 なぜ学ぶのかに立ち返ろう

〈独学の足場を作るために〉

 

第1章 志を立てる

無知くんと親父さんの対話1 学ぶことをやめない理由は何か
技法1 やる気の資源を掘り起こす「学びの動機付けマップ」

 

第2章 目標を描く

無知くんと親父さんの対話2 夢は巨人の肩の上で見る
技法2 学びの出発点を見極める「可能の階梯」
技法3 学びの地図を自分で描く「学習ルートマップ」

 

第3章 動機付けを高める

無知くんと親父さんの対話3 まずは1分間、勉強しろ
技法4 未来のミニチュアを組み立てる「1/100プランニング」
技法5 重い腰を蹴っ飛ばす「2ミニッツ・スターター」

 

第4章 時間を確保する

無知くんと親父さんの対話4 何を捨て、何を選ぶか
技法6 自分も知らない自分の行動を知る「行動記録表」
技法7 クズ時間を生まれ変わらせる錬金術「グレー時間クレンジング」
技法8 打ち込むためにトマトを回せ「ポモドーロ・テクニック」

 

第5章 継続する

無知くんと親父さんの対話5 挫折する人が考えること
技法9 怠けることに失敗する「逆説プランニング」
技法10 日課を習慣の苗床にする「習慣レバレッジ
技法11 やめられない、続かないを資源にする「行動デザインシート」
技法12 独学の進捗と現在地を知る「ラーニングログ」

 

第6章 環境を作る

無知くんと親父さんの対話6 強い意志よりサボらない仕組み
技法13 他人は意志にまさる「ゲートキーパー
技法14 会えない者を師と仰ぐ「私淑」
技法15 共に読むことが開く知的共同体「会読」

コラム 金のない独学者に何ができるか

 

第2部 何を学べばよいかを見つけよう

〈何を学ぶか自分で決める〉

 

第7章 知りたいことを発見する

無知くんと親父さんの対話7 悩みをぜんぶ書き出せ
技法16 脳内知識の棚卸し「カルテ・クセジュ」
技法17 古代弁論術に始まる自己問答「ラミのトポス」
技法18 知的多角測量法「NDCトラバース」

 

第8章 資料を探し出す

無知くんと親父さんの対話8 「ググる」以外の武器を手に入れよう
技法19 思い付きの検索を卒業する「検索語みがき」
技法20 知の分類の航海術「シネクドキ探索」
技法21 巨人の肩によじのぼる「文献たぐりよせ」
技法22 調べものの航海日誌「リサーチログ」

 

第9章 知識への扉を使う

無知くんと親父さんの対話9 古典はあなたのために書かれていない
技法の前に 運に頼らない本の選び方
技法23 第1のレファレンスツール「事典」可能性としての博識
技法24 第2のレファレンスツール「書誌」調査の達人からの贈り物
技法25 第3のレファレンスツール「教科書」入門書・事典・書誌を兼ねた独学者の友
技法26 欲しい書物と出会う技術「書籍探索」
技法27 知の最前線に向かう「雑誌記事(論文)調査」

コラム 知のライフサイクル

 

第10章 集めた資料を整理する

無知くんと親父さんの対話10 最速の素人になる
技法の前に 点の読書から線の読書、面の読書へ
技法28 多くの文献を一望化する「目次マトリクス」
技法29 文献のネットワークを掌握する「引用マトリクス」
技法30 文献の群れを貫通して読む「要素マトリクス」

 

第11章 情報を吟味する

無知くんと親父さんの対話11 「トンデモ知識」につかまらないために
技法31 デマの矛盾をあぶり出す「タイム・スケール・マトリクス」
技法32 トンデモ主張を暴き出す「4分割表」
技法33 主張の根拠を掘り起こす「トゥールミン・モデル」

 

第3部 どのように学べばよいかを知ろう

〈学び方を学ぶこと〉

 

第12章 読む

無知くんと親父さんの対話12 様々な読み方で再読する
速読 Rapid Reading
 技法34 知らずに使っている最速の読書法「転読Flipping」
 技法35 必要なものだけを読み取る「掬読Skimming」
 技法36 文献と対話する「問読Q&A Reading」
 技法37 決まった時間で読み終える「限読Timed Reading」
平読 Plain Reading
 技法38 読書技術の静かな革命「黙読Silent Reading」
 技法39 身体に刻む読書の原初形態「音読Reading Aloud」
 技法40 読み手を導く読書の手すり「指読Pointing Reading」
精読 Close Reading
 技法41 読むことを考えることに接続する「刻読Marked Reading」
 技法42 精緻に読むことに引き込む読書の補助輪「段落要約Paragraph Summarizing」
 技法43 難所を越えるための認知資源を調達する「筆写Scribing」
 技法44 すべての読書技術で挑む精読の到達点「注釈Annotating」
 技法45 思考訓練としての訳読「鈴木式6分割ノート」
 技法46 逆境を乗り越える要約注釈術「レーニンノート」

 

第13章 覚える

無知くんと親父さんの対話13  記憶の術(アート)よりマネジメント
 技法47 記憶法のコーディネートでメタ記憶を鍛える「記憶法マッチング」
 技法48 記憶障害の臨床でも用いられる文章記憶法「PQRST法」
 技法49 学習前後に描くことで準備する/定着する「プレマップ&ポストマップ」
 技法50 古代ギリシア発祥のイメージ技法「記憶術(ニーモニクス)」
 技法51 復習をモジュール化する記憶マネジメント法「35ミニッツ・モジュール」

 

第14章 わからないを克服する

無知くんと親父さんの対話14 「わからない」と共に旅をする
 技法52 思考の過程を声にする「シンクアラウドThink Aloud」
 技法53 わからなくても迷わない「わからないルートマップ」
 技法54 解いた自分を資源とする「違う解き方」

 

第15章 自分の独学法を生み出す

無知くんと親父さんの対話15 独学者として人生を歩む
 技法55 自分という学習資源「メタノート」

 

第4部 独学の「土台」を作ろう

〈あらゆるものを学ぶ土台になる力〉

 

国語独学の骨法
 1 読めないことを自覚する
 2 おなじみ同士の言葉・概念の組み合わせを蓄える
 3 論理はそもそも対話である
 4 チャリティの原理 Principle of Charity
 ある独学者の記録国語

 

英語(外国語)独学の骨法
 1 ロンブ・カトーの分数式
 2 挫折なき塗り壁式学習法
 3 子ども辞典と事典はツールであり教材である
 4 会話、スモールトークを超えて
 ある独学者の記録英語

 

数学独学の骨法
 1 数学にネイティブスピーカーはいない
 2 想像力を止め、手を動かす
 3 理解は遅れてやって来る
 4 数学書は「終わり」から書かれている
 5 証明の読み書き(リテラシー)を身に付ける
 ある独学者の記録数学

 

あとがき

索引

写真提供、引用元一覧

独学困りごと索引

 

著者紹介

読書猿(どくしょざる)

ブログ「読書猿 Classic: between/beyond readers」主宰。

「読書猿」を名乗っているが、幼い頃から読書が大の苦手で、本を読んでも集中が切れるまでに20分かからず、1冊を読み終えるのに5年くらいかかっていた。

自分自身の苦手克服と学びの共有を兼ねて、1997年からインターネットでの発信(メルマガ)を開始。2008年にブログ「読書猿Classic」を開設。ギリシア時代の古典から最新の論文、個人のTwitterの投稿まで、先人たちが残してきたありとあらゆる知を「独学者の道具箱」「語学の道具箱」「探しものの道具箱」などカテゴリごとにまとめ、独自の視点で紹介し、人気を博す。現在も昼間はいち組織人として働きながら、朝夕の通勤時間と土日を利用して独学に励んでいる。

『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)はロングセラーとなっており、主婦から学生、学者まで幅広い層から支持を得ている。本書は3冊目にして著者の真骨頂である「独学」をテーマにした主著。なお、「大全」のタイトルはトマス・アクィナスの『神学大全』(Summa Theologiae)のように、当該分野の知識全体を注釈し、総合的に組織した上で、初学者が学ぶことができる書物となることを願ってつけたもの。

 

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(via 「ウェブ」ではなく「本」を読まなければならない理由 | 本の要約サイト flier(フライヤー)

 

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(via 読書猿(『問題解決大全』)×原田まりる(『まいにち哲学』)対談 - 文化通信デジタル

 

出版社情報

www.diamond.co.jp

 

内容紹介

本書は正体不明、博覧強記の読書家であり、独学の達人である読書猿が書いた「勉強法の百科事典」です。ギリシア哲学から最新の論文まで、あらゆる「知の先人」から学んだ内容を、著者独自の視点で55の技法にまとめました。
本の読み方、挫折の乗り越え方、時間の作り方…勉強はこの1冊でOK!独学者のバイブル誕生。

 

書評

この本は分厚くて、800ページほどありますが、内容が興味深いので意外とスラスラ読めます。

 

Amazonのレビューをいくつか見てみましょう。

 

★★★★★ 勉強の習慣・継続する方法を示した本としての価値

2020年10月24日に日本でレビュー済み

この本の最も優れた点は体系的かつ網羅的に勉強の方法をまとめたところにある。

世の中の勉強本のほとんどは理解・記憶の部分にしか触れられておらず、教材の選定や継続についての記述が足りない。

特に勉強の習慣化・継続する方法を根本的な部分から問い直す、技法1「学びの動機付けマップ」にはこれだけで本を買う価値がある

大抵の場合、受験や資格の勉強で問題となるのは効率以前の1冊の問題集すらやりきれない三日坊主、サボりぐせだからだ。

最近の本でよく触れられるif-thenプランニングは実際に使ってみるとたしかに効果的だが、それすら使えない子がたくさんいる(少なくとも高校時代の自分にはあまり効果がなかったと思う)。

やる気をあって当然のものとみなさず、モチベーションの掘り起こしを単なる体験談に任せるのではなく一つの方法として提示したことには他の本と比較にならない計り知れない価値があると考えている。

 

私も同感です。

すぐに飽きて長続きしない問題を解決する方法を紹介している点が、非常に役立ちました。

「二重過程説」の話は、行動を改善していく上で参考になりました。

 

二重過程説とは?

ja.wikipedia.org

 

心理学において、二重過程理論(Dual process theory)は思考がどのように二つの違った方法で生まれるか、または二つの違った過程(プロセス、処理)の結果として生まれるかの説明を提供する。

この二つの過程は暗黙の(自動的な)無意識の過程と、明示的な(コントロールされた)意識的な過程からなることが多い。

言語化された明示的な過程や態度や行動は、説得や教育によって変わるかもしれないが、反対に暗黙の過程や態度は新しい習慣を形成するように変化するのに通常長い時間がかかる。

二重過程理論は社会心理学、パーソナリティ心理学、認知心理学、臨床心理学で見られる。二重過程理論はプロスペクト理論行動経済学を通して経済学にも関連してきており、文化分析を通して社会学にもますます関連している。

 

推論に対する二重過程による説明

背景

二重過程による推論の説明は、脳には二つのシステムまたは心があると仮定する。

二種類の推論の理論は、推論の理論に関する文書が存在する範囲でずっと昔からある。

現代の理論は、二つの明確に区別された認知システムが思考と推論の土台にはあり、この二つのシステムは進化によって発達したということである。

これらのシステムはよく「暗黙的」とか「明示的」、またはもっと中立的に「システム1」とか「システム2」と呼ばれる

 

https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/system1-system2/

uxdaystokyo.com

 

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  • システム1:無意識的、直感的、本能的
  • システム2:意識的、論理的、理性的

 

勉強しなきゃいけないのに、ついつい漫画やゲームなどで遊んでしまう場合がありますね。これは「システム1が遊びたい+システム2が勉強したい」と同時に思っていた場合、システム1の判断がシステム2の判断に勝ってしまうためです。

システム1をうまく扱うことができれば、セルフコントロールやセルフケアが楽になり、やるべき計画が淡々と実行できるようになります。

これが、勉強やスポーツの共通点だと思いました。

 

本書を参考にして、一から自分を鍛え直したいと思います。